仏教では人生の苦しみから逃れるために欲を捨てるのが正しいとされています。一方で死んだ後も立派なお墓を建てて、自己の優位性を他者に示したいと考える人も少なくありません。仮に大理石などを使った立派なお墓を建てたとしても管理者がいなければ荒れ果ててしまいます。日本は少子高齢化や晩婚化が進んでいるだけでなく、多くの人々が進学や就職のため東京などの大都市周辺に移住する傾向があります。

過疎化が進む地方では相続人がいなくなり誰も管理しない墓地が増えています。相続人がいたとしても東京から地方に帰省してお墓の管理を行うのは大変です。見栄を張って立派なお墓を建てたところ、子孫に大きな負担を背負わせるケースが多く見られます。子孫の幸せと繁栄を望むのであれば海などに散骨するのが賢明です。

最初から設置しないと管理も必要ないため遺族の負担となるのを防げます。田舎にお墓がある場合は東京で永代供養の納骨堂を利用すれば、遺族の負担が増えることがなく気軽に参拝できます。見栄を張って立派なお墓を建てると遺族が大変な思いをすることになる可能性があります。死んだ後まで自己顕示欲を満たそうとするのではなく、遺された人たちの負担を考えて最適な判断を行うことが大切です。

東京に移住した子供や孫に先祖代々の遺骨を守って欲しいのならば、永代供養の納骨堂について生前から話し合っておくとよいでしょう。最近では多くの人々が田舎のお墓を処分して東京で永代供養が可能な納骨堂を探すようになりました。早いうちから家族で話し合い対策を講じておけば、相続人がいなくなってお墓が放置されることもなくなるので安心です。

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